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「SF入門」について考える〜「SF入門」は本当に入門に役立っているのか?〜

先日、ギャラリーカフェテオのオーナーHさんに、『Hanako』という、おしゃれなカフェや流行のスイーツなどを多く取り上げた女性向け雑誌にSFの紹介コーナーがあったよと教えて頂き、気になったので購入してみました。
こちら→本とカフェ。―Hanako No,1127 試し読みと目次ー

ここにはアイドル/ライターである西田藍さんが、SFへの愛や魅力を見開きで紹介してくださっていました。そこでSF入門としておすすめの5冊に推薦されているのが、J.ティプトリー『愛はさだめ、さだめは死』、J.ヴァンダミア『全滅領域』、S.レム『ソラリス』、P.K.ディック『時は乱れて』、C.ミエヴィル『都市と都市』です。

これはHさんにご指摘頂いて私もふと感じたことなのですが、これらの作品を本当に「入門」としても良いものだろうか…?と…。上記5作品が面白い作品であることは間違いないと思いますし、個人的にはレムとディックの大ファンということもあり嬉しいのですが、この『Hanako』という雑誌の対象読者となる方々に「難しくなくて、おすすめの入門SF」と紹介するにはちょっと疑問に思ったわけです。

私自身のSF読書歴が短いのもあるのでしょうが、この入門はあまりにも「SFファンにとっての」前提ではないかと思ったのです。何しろ、5冊のうち3冊が30年以上前の作品であり、日頃現代的なストーリーやエッセイを読んでいる方からしたら、読みやすい物語とは言い難いのではないかと…。おすすめしたい気持ちは分かるんです;; だからこれらの本を入門SFとして挙げることが間違いだとは思いませんが、「SFか〜読んだことないけどちょっと読んでみようかな♪」と思ってくれた方がこれらの本を初めて手に取った時、極端に言ってしまえば「入門」のつもりで数ページ捲った途端にギブアップしてしまうのではないかと思うんですよね。まるで「これを知らずしてSFを語るべからず」と言われているような壁をSFに感じてしまうのではないかと不安になりまして…。まぁこれは少し大げさかもしれませんが、「やっぱりSFってなんだか難しい」と思われてしまいそうなセレクトではないかと思いました。というのも、私自身がこれらの作品を友人に勧めて失敗したことがあるという苦い経験もあるからなのですが…笑 ともかく、余程普段からあらゆる本を読み慣れている方ならともかく、実際のところ、多くの方はそこまで習慣的に本を読んではいません。そういう方にもSFを読んで欲しいと本当に思うなら、一度「SFファンにとっての」名作やオススメから意識を逸らす必要もあるのではないかと感じました。

私が『Hanako』読者向けに挙げるなら、例えば、お笑い芸人であるピースの又吉さんの紹介で一気に増刷が重なったケン・リュウ『紙の動物園』や、SFファン以外からも面白いと大評判だった映画『オデッセイ』の原作A.ウィアー『火星の人』も良いと思うんです。それから長野まゆみさんの短編集は、現代社会が抱えるような問題にも通じる部分があり、女性にもかなり読みやすいと感じます。川上弘美さんの『大きな鳥にさらわれないよう』も良いですし、北野勇作さんのカメでアメリをやってみた短編集『カメリ』も表紙のゆるさからして取っ付きやすいと思います。最近書かれた作品にも面白くて心揺さぶられるSFはたくさんあるんですよね。

私が言うのも恐れ多いのですけど、一旦、「SF入門」からクラーク、ハインライン、アシモフ、ヴォネガット、ディック、プリースト、ブラッドベリ、レム等々、偉大なSF作家を抜いて考えてみるのはどうかと、そんなような気持ちになったのでした。話題作に飛びついたり、ミーハー心でSFを読み始めても、それが次のSFを読むきっかけになってくれたらこれはもう万々歳だなって。とどのつまり…SFはコワクナイヨー!って、私は伝えたいです。


深夜の雑記でした。それでは皆様、おやすみなさいm(__)m



SFコミュニケーション研究会
おもちΩ




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