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#拡張現実っぽいSF 公募作品ご紹介その10『クラインの壷』

皆様こんばんは、少々ご無沙汰しましたが、SFコミュニケーション研究会のおもちです。
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さて、今夜もTwitterで公募させて頂いた #拡張現実っぽいSF のご紹介です。

今夜ご紹介するのは岡嶋二人著作『クラインの壷』です。この作品は1989年に刊行され、NHKでもドラマ化されていたようですが、ドラマの方は現在は視聴できないそうで…非常に残念です。ミステリー要素が強く、現実と虚構の区別がつかないまま、真実を求めていく展開には底知れない恐怖を覚えます。


あらすじ
ゲームブックの原作募集に応募したことがきっかけでヴァーチャル・リアリティ・システム『クラインの壷2』の制作にかかわることになった青年、上杉。アルバイト雑誌を見てやって来た少女、高石梨紗とともに、謎につつまれた研究所でゲーマーとなって仮想現実の世界へ入り込むことになった。ところが、二人がゲームだと信じていたそのゲームの実体は……。現実が歪み虚構が交錯する恐怖!(新潮文庫『クラインの壷』裏表紙より)


「クラインの壷」というのは、イプシロン・プロジェクトと言う会社で極秘に制作されているヴァーチャルリアリティ(VR)ゲーム機のことです。現在、視覚をコンピューターグラフィックスで操作し、よりリアルな空間を演出する「オキュラスリフト」と呼ばれる装着型のVR装置がありますが、クラインの壷はプレイヤーの五感全てをVR空間に放り込んでプレイするゲーム機なのです。このアイデアが1989年に登場していたことにも驚きなのですが、とにかく本文の緊張感がすごいのです。どこまでが本当の現実で起こっていることなのか判別できないという、読者にとっても地に足がつかないような不安な状況は、苦手な方もみえるかもしれません。しかし、現実と仮想現実の狭間でイプシロン・プロジェクトの謎に迫っていく展開は、かなり面白いです。とはいえ、この手の作品の結末は必ずしも後味の良いものではないことも記しておきましょう。なにせ、自分が本当に現実に身を置いているかを確認するには、死んでみないと分からないのですから。


Twitter公募作品の中では、本日ご紹介した『クラインの壷』のように、ミステリー要素もあり、現実と虚構の区別がつかなくなるような恐怖感を味わえる作品として、P.K.ディック『ユービック』、クリストファー・ノーラン『インセプション』、などが挙げられると思います。複雑に入り組んだ現実と虚構、登場人物も読者もまんまと五感が騙される仮想現実SFを、是非お楽しみください。


それでは皆様、今夜もよい夢を…(^^)


SFコミュニケーション研究会
おもち
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