2016年12月の記事 (1/1)

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第7回名古屋SF読書会『ソラリス』レポート

少々遅くなってしまいましたが、先月11月23日(水)に開催された名古屋SF読書会のレポートです。

今回の課題本は、ポーランドが生んだ賢人S.レムの『ソラリス』です。日本で刊行された当初は、ロシア語からの重訳かつ、検閲によって大幅に削除されてしまったものでしたが、2004年に国書刊行会によってポーランド語からの完訳が晴れて発売し、更に昨年文庫化もされたということで、読みやすく、持ち運びやすくなりました。笑 この作品は個人的な思い入れも強く、当日を心待ちにするあまり、前日は遠足を楽しみにする小学生のようにワクワクして眠れませんでした。

会場はおなじみのウィンクあいち。今回は各テーブルのグループメンバーを先着順で決めたそうで、私のような初心者からSF玄人の方までが一つのグループに揃う班分けになっていました。私は『お気らく活字生活』の舞狂小鬼さん司会のA班になりました(^^)

さて、ここからはネタバレを含むレポートとなりますので、これから読むという方はお気をつけ下さい。


さて、まずは自己紹介と作品の感想を順番に話していきましたが、A班には『ソラリス』をすごく面白いと思った人と、そうでもないと思った人がちょうど半々でした。しかしながら、「『ソラリス』すごく面白い」勢はガチで読み込んできている人ばかりで、冒頭から熱い感想が述べられていき、「そうでもない」勢に、いかに『ソラリス』が面白いかを存分に伝えられたのではないかと思います。笑 とはいえ、司会の小鬼さんが上手にガチ勢の熱を散らしてくださったおかげで、一方的な語りになることなく、メンバー全員の率直な意見を聞くことができました! また、感想の中には初読ではいまいちだったけど、十年ぶりに再読したら面白かった、完訳版は面白かったといった意見もありました。そして、『ソラリス』の大きな魅力の一つとして、多面的なテーマ、視点から解釈することができること、また、作品内では綿密な設定があるにも関わらず、どの問いに対しても明確な回答がないところに、時代を超えて読者を惹きつけ続ける物語であることが挙げられました。読者の多くを魅了したケルヴィンとハリーのラブ・ロマンスさえも、この物語にとっては一面に過ぎない(しかし重要な要素)という…これはすごいことですよ…!笑
気になるワードとして、神の否定、ソラリスによる二次創作、日常では味わえない苦しさ、ホラーとしても読める、「残酷な奇跡の時代」考察、異質なものとのコミュニケーションは成立するか否か、といったものがあり、尽きない話題にも『ソラリス』の厚みを実感しました。

その後、休憩を挟んで各テーブルで出た意見を司会の方々が要点をまとめて紹介してくださいました。
B班ではソラリスのお客さんとは何かという点について、罪の実体化であるとか、ソラリス成分と人間成分が50%ずつであるとか、記憶を読み込むReadingのメタファーであるとか、面白い解釈がたくさん聞けました。また、再び映画化するなら監督は誰がいいかといったお話も楽しかったです! そしてC班では、ケルヴィンが本(『ソラリス』)の中で本(ソラリス学)を読んでソラリスを理解しようとするが、それがかなわないことから、読むことの限界に言及した意見もあり、なんだか頭がこんがらがってくるのですが、非常に知的好奇心をくすぐられる話題でした。個人的には、ケルヴィンはハリーというより、「ソラリス」を愛していたとすると、最後のシーンが違ってみえてくるのではという話には、心の底から感慨深さが込み上げてきました。あと、軽いものだとレムのアメリカSF事件という、真面目なんだかあほらしいんだかという裏話も面白かったです。笑

そんなこんなで、次に読むオススメ本の紹介をし、楽しい読書会も終了となったのでした。そのあとの二次会でも、色々な本や映画の話を和気あいあいとした雰囲気のなかですることができ、一日を十二分に満喫して帰路に着きました。

名古屋SF読書会運営の皆さま、参加者の皆さま、どうもありがとうございました!次回は来年度とのことですが、また楽しみにしております!(^◇^)


それから、第三回SFインターメディアフェスティバルは2017年6月に開催予定です。テーマは人工知能!Twitterアカウントでは、 #人工知能っぽいSF を募集しておりますので、皆さまオススメの人工知能が登場するSFを奮ってご投稿くださいね!(^^)

Twitterアカウント: @SciFi_Commun



それでは皆さま、よい夢を〜♪


SFコミュニケーション研究会
おもちΩ
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